第7回ロボットグランプリ

第7回ロボットグランプリ幹事
森島昭男(中京大学)

 第7回ロボットグランプリは11月8日(土),9日(日)に名古屋市千種区不老町の名古屋大学キャンパス内の豊田講堂と隣接するシンポジオンホールで開催された. 今後のロボットグランプリの全国展開を踏まえ,初の関東・東京地区以外での開催である. 場所は変わったが,参加者のロボット作りの熱意は変わらず,徹夜で大道芸ロボットのセットアップを行うなど熱い大会であった.

 各競技の結果は以下のようであった.

● 大道芸ロボット競技
 大道芸人のように観客を魅了する楽しいロボットを作り上げる競技.演技時間は3分. 今年の優勝は,東京工業大学機械宇宙学科の宇田川圭介さんらのグループ「紙飛行機製造機」. 大きく複雑な機械に紙を投入すると飛行機の形に折られて飛び出すというものであった. 本当?と中身を見ると確かに紙が順番に折られていく,驚異のメカニズムであった. 準優勝は,電気通信大学ロボメカ工房の「A Cappella(ア・カペラ)」. 指揮者のタクトに合わせて大きなロボットたちが歌う楽しいロボットたちであった. からくり部門の優勝は,東京工業大学の尾上知道さんの「じゃんけん」(写真1). チャレンジ賞は,フェリス女学院大学の和氣純子さんらのグループ「タマ乗りタマちゃん」(写真2), 特別賞は,東京工業大学機械宇宙学科の小上和訓さんらのグループ「叩いて笑ってジャンケンポイ」, 奨励賞は,不二越工業高等学校情報機械科のルボネカ・ンタレさんらのグループ「演奏ロボットチンドン&キーボー」であった.


写真1



写真2


● ロボットランサー競技
 舞台上に設けられたオーバルコースを周回し, その周りに設置された標的をロボットの槍で正確に突くことで得点が加算されていく競技である(写真3). 周回数に制限はないため,ロボットが高速で正確に動作できることがポイントとなる. 93台がエントリーし,予選,決勝の2回戦を行った. 優勝は,尾花健司さんの「KLRV」, 準優勝は,電気通信大学知能機械工学科ロボメカ工房OBの伊藤暁さんの「Blizzard X」, 三位は,新潟大学ロボコンサークルの三浦孝夫さんの「goma」, 四位は,京大機械研究会の丸田一郎さんの「Gungnir」, 五位は,湘南工科大学付属高等学校の井上貴夫さんの「白虎」, 特別賞は,日産自動車の河野純也さんの「FRAGILE 003RL」, アイデア賞は,静岡県立浜松城北工業高校電気部の伊藤俊佑さんの「アメージング」, パッケージデザイン賞は,日産テクニカルカレッジの千葉瑞樹さんの「NISSAN FAIRLADY Z」であった.


写真3


● ロボットスカベンジャー競技
 基本的な材料がパックされた競技用車両キットと,家庭にある材料を使って, リモコン操作されるロボットを2台つくり,ごみと資源ごみに見立てたピンポン玉を集めるという競技である(写真4). 2名のチームで参加である. 前回優勝の森裕之さん,森弘さんのグループの「必笑くんZ」が再び優勝した. 準優勝は,臼木優さんらの「追浜号」, 三位は,橘中学校の矢吹朗さんらの「REVENGER 1号・2号」, テクニカルチャレンジ賞は,武藤拓馬・篤さんらの「うさぎとかめ 3号」, 特別賞は,山西ファミリーさんの「富士山号」であった.


写真4


● ロボタッグ競技
 競技は円形の壁に囲まれたリング内で,お尻に風船とランプをつけ,頭に針をつけたロボットが, 光センサの情報をもとにプログラミングされた動作を行い,相手の風船を割る競技である. 優勝は,名古屋大学工学部機械航空工学科の水谷浩幸さんの「キングキャロル」, 準優勝は,大同工業大学の青木康宏さんの「龍頭 C」, 三位は,窪嶋一貴さんの「汐恩くん2号」であった.

 次の第8回大会は,愛知で行われる万博とからめて, 2005年の3月に実施(ロボットスカベンジャーの東京予選大会は未定)の予定である.

詳細および競技の映像は,ロボットグランプリホームページ http://www.RobotGrandPrix.com で公開しているので,是非ご覧ください.


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Last Update :  2004/05/13

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